■解決年月：2021年10月　■職種等：看護師 ■正社員■男性　■勤続4年

組合員は特別養護老人ホームで看護師として勤務していた。組合員の賃金は月額賃金と年2回の賞与額が固定された、いわゆる年俸制であった。

ところが、2020年夏季賞与において業績悪化を理由に全職員一律に支給率を下げる、という説明をもって組合員の賞与も減額していた（組合員も経営状況や他職員との公平性に配慮し同意していた）。

その後、人員不足を理由に、組合員に介護部門への配転が命令された。組合員は看護師業務限定の労働契約であり、介護部門への配転命令は無効と主張して団交を申し入れた。合わせて夏季賞与の減額理由と根拠についても改めて説明を要求した。

当初、使用者は就業規則の配転条項を根拠に強行姿勢であったが、2回目の団交から譲歩に転じ、組合員が介護部門で行う業務を限定し夜勤を行わないこと、介護部門の人員配置が整った時には組合員の配置と担当業務について見直すこと、などを回答したため合意した。

組合員の賃金体系についても整理し、組合員の賃金が年俸制であること、今後の賞与についても当初約束した金額を保障することなどを協定書に明記して解決した。