NTTからの委託による電報配達業務。月100時間超の残業代が未払い

■解決年月:2006年7月 ■職種等:配達/契約社員
■勤続年数:4年 ■男性

NTTから電報配達業務を受託し、労働者を雇用し配達業務を行ってきた。ところが、就業規則も無く、長時間労働のうえに残業代を払っていなかった。団交で、会社は未払い残業の存在を否定したが、途中から社労士が出席して未払い残業を認め、未払い額の確定までの交渉日程を確認した。しかし、労働時間の認識に大きな開きがあり、また、支払い能力を理由に長期分割払いを回答した。未払い残業の交渉は決裂し、裁判所に未払い残業請求を提訴した。
一方、長時間労働の改善、賃金の見直しなどの就業規則の団交は継続していたが、団交には社労士に代わって代理人弁護士が出席することになった。ところが代理人弁護士の姿勢は、議論の積み上げが出来ない、約束した期日にも書面回答しないなどの対応で誠実な団交とはならなかった。交渉中にもかかわらず組合員を有期(1年)雇用契約満了を理由に雇い止めの通知を行った。そのため地位確認等の仮処分申請を行った。その後、組合の春闘キャラバンでの早期解決要請行動に対抗し、団交拒否を行ったため、労働委員会にあっせんを申請した。
未払い残業の裁判で和解が成立したため、雇い止めの仮処分は取り下げて全てを決着した。