「コロナワクチンを接種しないなら客先に行かせない」と言われ解雇
■解決年月:2022年3月 ■職種等:営業職 ■正社員 ■男性 ■勤続2年2か月
使用者は計測機器等販売業。組合員は営業を担当していた。
組合員は、新型コロナワクチンを接種していなかった。そのため、直属上司からワクチン未接種を責められ「ワクチンを接種しないなら客先に行かせられない」と言われ、倉庫整理などを命じられていた。その直後に解雇を通知され、解雇理由は会社業績悪化のため、とされていた。しかし、整理解雇4要件を満たしていないことは明らかであり、ワクチン未接種であることを嫌った解雇も疑われた。解雇の撤回を要求して団体交渉を申し入れた。
団交で使用者は、解雇回避努力義務を果たしていないことは認めながら、債務超過の危機が迫っていることを主張し、人選理由は組合員の営業成績や適性を判断基準とした、と説明した。
地位確認の法廷闘争も視野に入れて、財務資料の提出などを要求して団交を重ねていたところ、4回目の団交で使用者から解雇撤回の回答があった。復帰後は従前の労働条件を確保すること、解雇から職場復帰までの賃金補償、社会保険、雇用保険の復活手続等も約束し解決した。