株主でもある従業員を解雇

■解決年月:2008年3月 ■職種等:業務/正社員
■勤続年数:8年 ■男性

会社は、株主であり、従業員である労働者に出向を発令した。労働者は、出向を拒否した。これに対し、会社は解雇を通知した。
組合は、株主である従業員の存在が疎ましく、出向を発令したのであり、不当な出向拒否を理由とした解雇は無効であると主張した。ところが会社は、出向拒否の解雇を否定し、労働者の勤務成績不良や株主であることを盾に傲慢な態度に問題があり、加えて、ブログでの社長の誹謗中傷などが解雇理由であると主張した。
団交では合意が出来ず、地位保全等の仮処分申請を行った。会社は、裁判で従業員を総動員し組合員の勤務態度の悪さ等を強調した。組合員の立場を擁護する者は誰もおらず、仮処分では会社の主張を取り入れ、解雇を有効とした。組合員は、代理人とも相談し即時抗告を行った。
その後、定年退職した従業員が組合員の擁護に回り、会社主張の不当性を明らかにしたこともあり、その効果で即時抗告では和解に持ち込むことが出来た。