給与に残業代が含まれているという理由で一部残業代不払い

■解決年月:2003年4月 ■職種等:調査分析/正社員
■勤続年数:2年~3年6ヶ月 ■男性・女性

給与に残業代が含まれているという理由で一部残業代不払。そのため労働時間管理が杜撰で長時間労働が恒常化している。
会社のあり方を変えるには労働組合結成しかないという数人の思いで組合作りを始めたが、意思統一が図れず挫折し、結果的に2人がユニオンに加入する。
会社は、非組合員だけ招集したり、従業員代表に組織化準備委員だった者を選出させ対立構図をつくるなど意図的に2人の孤立化を画策。そして、未払い残業代を議論している段階で非組合員には念書を取り2ヶ月分相当の賃金の支払と管理職には期末手当の支払で未払い残業問題の決着を狙う。
しかし、あくまで未払い残業の支払いと期末手当の支払いを要求。その後期末手当の支払い要求を放棄する代わりにアルバイト社員への期末賞与支払いを要求する。結果は、不払残業の件で社員に謝罪、アルバイト社員への期末賞与(寸志)の支払、未払い残業の支払い(組合要求と会社算出の中間の金額)などで取り合えず決着した。
この闘いは会社の民主化を目的とした組合作りであった。それだけに未払い残業の闘いは今後の長い闘いの始まりである。組合作りが一旦頓挫したかに見えた闘いは、未払い残業の闘いで正社員2人とアルバイト社員2人が加入する成果を収めた。ユニオンの組合員は3倍増、分会結成を行う。