月180~220時間という膨大な長時間労働のうえ、残業代も不払い

■解決年月:2004年11月 ■職種等:運転手/正社員
■勤続年数:1~3年 ■男性

「労働時間がカットされている」、退職金も不明。退職するにあたり会社に未払残業代、有給買い上げ等を要求した。
しかし、会社(社労士同席)との話し合いもはぐらかされ、労基署からは「自分で請求してください」と助言されたのみ。自分たちでは法律や権利も分からないのでユニオン加入となった。しかし、残業未払いを証明する資料は3~4か月分の給与明細書と数ヶ月の運行管理表だけ・・・。タイムカードもなく自ら労働時間を記録したものは無い。
手元にある給与明細書には残業時間と残業手当が明記されている。残業手当(割増賃金)は1時間705円しかなっていない。(2004年時点で、福岡県最低賃金は644円、割増賃金にすると805円になる)加えて、残業時間は月180~220時間と信じられない長時間労働の実態。
交渉には代理人弁護士が出席。当初は労働時間を記録している日報の存在を否定して未払い残業の立証が困難として一人20万円の解決金を回答した。その後の交渉で残業代算定の誤りや労働時間の記録簿の存在を認めた。
後は支払能力との関係が交渉のテーマとなった。訴訟準備を取りながら回答を詰めた。労働者の許容範囲をクリアする回答が出されたことを受け合意した。