退職するなら研修費用の20万円を払えと言われた

■解決年月:2021年12月 ■職種等:美容師 ■正社員 ■女性 ■勤続1年

使用者は、まつ毛専門(まつ毛パーマやエクステ)美容室。組合員は新卒採用で入社した。

組合員は休憩時間が全く取れない勤務状態であったことや長時間労働が続いたため、退職の意思表示をした。すると、使用者から入社時の研修に用いた「研修キット」の代金20万円を支払うよう要求された。

使用者は、入社時の研修キットの費用について「原則労働者負担、会社立替」という扱いにしており、組合員の入社時、「会社で2年勤務することにより、免除となる」と記した書面を渡していた(組合員の退職希望日は勤続1年となる日だった。)。また、組合員が指定した退職日より前に繰り上げて退職するよう強要し、組合員が退職日までに取得した年次有給休暇も認めず「買い上げ」にて対応すると通知していた。

業務遂行に不可欠な研修費用は使用者が当然にして負担すべきものであり労働者への請求は許されない。併せて、労基法16条の定める「賠償予定の禁止(労働契約不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定してはならない)」に違反すると判断し、代金支払い要求の撤回、組合員が指定する日の退職及び年次有給休暇の全部取得を要求して団交を申し入れた。

その後、使用者から組合の要求をすべて受け入れる意思表示がされたため、団交を行わず合意書を交わし終結した。