110番にも動じない姿勢が会社を動かす

■解決年月:2009年9月
■職種等
:オペレーター・グループ長・営業:正社員・契約社員
■勤続年数:- ■男性・女性

正社員から契約社員への転換を強制し同意を取った。対象者は受電件数が少ない者との説明であったが、同意を余儀なくされ、退職者も出た。契約社員は、有期労働契約で賞与無しの労働条件。
団交では、同意を盾に正社員への復帰の要求を受け入れず対立が続いた。同意の取り方に問題があることは明らかであり、使用者の立場も考慮して、正社員復帰の条件を協議できるまで交渉を積み上げた。しかし、会社の交渉責任者には権限がなく、同席している弁護士の指導も適切ではなく、交渉は進展しないまま推移した。そのような交渉の中業績不振を理由に、正社員復帰の協議を打ち切り、全員に解雇通知を行った。
春闘キャラバン行動などの大衆的な行動で警察110番通報などのトラブルが発生したが、その行動が転機となって、「警察が来ても動じないユニオンに感動した」と解雇撤回を明言し、正社員復帰を示唆した。
しかし、正社員復帰の協議申し込みがなく、時間だけ過ぎていった。そのような中、グループ長の未払い賃金(手当の増額を労使合意しながら給料支払直前に取消)で相談・加入となり、団交申し入れを行った。しかし、誠実な交渉に応じなかったため、抗議行動を展開する中で、交渉責任者を交代させ専務との協議を設定することが出来た。一方で、管理職が解雇され、相談・加入となった。
オペレーター職の正社員への復帰、グループ長の未払い賃金、管理職の解雇問題を一括して解決すべく交渉を積み上げた。とりあえず、全ての要求は実現し、細部を残して決着した。