育休は取得できたけど・・・元の職場に戻れない

■解決年月:2010年10月 ■職種等:技術
■勤続年数:9年 ■女性

育児休業後の職場復帰にあたり、原職復帰はできないといわれやむなく配置転換に応じた。また、賞与の支給額が育児休業前の3分の1になった。育児介護休業法は、育休取得を理由に賞与の額を不利益に算定することや不利益な配転を禁止しているため、労働者は行政機関に相談してきたが、職場復帰後1年以上を経過しているので(時効であり)行政指導は困難と説明された。
そこで、知人の紹介でユニオンに相談・加入し、団交申し入れを行った。団交で、会社は、組合員は協調性がなく、他の従業員の拒否反応が強いため、職場秩序が保たれないという理由で元の職場に戻すことは困難であると主張した。一方、賞与は元の額に戻すことになった。あくまで元の職場に戻すことを主張したところ、代理人弁護士は最終回答として解決金での決着を提案してきた。
受諾か拒否かを検討していたところ、最初の団交で会社が提案していた“在宅勤務”案の労働条件を会社に確認することとなった。その後、組合と社長で在宅勤務の条件を協議。従来の在宅勤務の労働条件は出来高払いで大幅減収が予想されたが、現行の給与水準を維持することを約束したため、別会社へ転籍とはなるものの、在宅勤務での雇用を維持するという内容で合意した。