会社のアンケート調査に正直に答えたら解雇通知が・・・

■解決年月:2011年4月 ■職種等:電話営業
■勤続年数:8年 ■女性2名

結成8年の職場分会がある職場で、非組合員2名が即日解雇されて新たに加入した。
会社が業績低迷の打開策について従業員に意見を聞いたところ、営業方針や管理職の勤務態度に批判的な意見を述べた者2名に対し、当該事業部トップの専務取締役が感情的になり、即日解雇を通知した。解雇通知書の解雇理由は、就業規則の、会社の適切な教育指導に従わず改善の余地がないとき、に該当するとなっていた。
解雇権濫用の疑いは非常に強かったが、これまでの分会活動における労使関係の積み上げを生かして、正式な団交開催は保留し、職場復帰を最優先に話し合いによる穏便な解決を目指した。
まずユニオン同席のもと、被解雇者の弁明の機会を設けた。それ以降、会社は、初めの解雇理由よりも、被解雇者の過去の協調性のない行動、職場秩序を乱した行動が解雇の主要な理由であるかのような主張をするようになり、被解雇者に反省文を書かせた。
並行してユニオンと専務取締役で折衝を重ねた。ユニオンは、この解雇が解雇権濫用法理に抵触する疑いが極めて強いことを粘り強く説明し、解雇の白紙撤回と職場復帰するまでの空白期間の賃金補償等を要求した。
専務取締役の感情は中々収まらず、紆余曲折はあったが、被解雇者2名が過去の勤務態度の改善を約束し、ユニオン及び分会も被解雇者の勤務態度の改善に協力する旨を約束することで、職場復帰すること等を合意し解決した。