やる気がないと退職を強要

■解決年月:2015年1月 ■職種等:建築/正社員               ■勤続年数:9ヶ月    ■男

使用者は、住宅の建築及び販売会社。組合員は、高校を卒業して採用され、建築現場で大工の指導を受けながら勤務していた。入社して半年経過した頃、直属の上司から「やる気がない」「会社は評価していないから辞表を書け」などと執拗に退職を強要されたり、梯子に上ることや建築用工具の使用を禁止され、現場の掃除のみ行うよう命令された。現場の大工からは「最近、よく頑張っているね」と評価、激励されており納得のいかないところだった。その後、直属上司から、解雇通知書を提示しながら「就業規則の解雇の条項に該当している。解雇されるより自主的に退職した方がいい。」などと説得され、退職届を提出してしまった。第三者に相談したところ、それはおかしいと助言され、ユニオンに相談することとなった。

ユニオンは、退職届の提出は、執拗な退職強要を受けた挙句に解雇通知書をちらつかせられ、正常な判断ができない状況の中、組合員の自由な意志によって行ったものではないとして退職届の取り消し、及び未払残業代の支払等を求めて団交を申し入れた。

団交で会社は、退職届は正当に提出されたものであり、退職について争いはないと主張し、譲歩する姿勢を見せなかった。ユニオンは、退職強要やいじめの事実を粘り強く訴え、少なくとも会社都合退職にするべきとして再検討を迫った。会社が、離職理由を会社都合退職に変更し、未払残業代を含んだ解決金の支払いを回答したため合意した ,